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『限りなく透明に近いブルー』(かぎりなくとうめいにちかいブルー)は、村上龍によって書かれた小説。村上龍のデビュー作であり、代表作である。 第19回群像新人文学賞受賞を受けて、『群像』1976年6月号に掲載された。同年7月5日、第75回芥川賞を受賞。7月9日、講談社より単行本化された。装丁は著者自身が手がけている。 発行部数は単行本131万部(2005年現在)、単行本・文庫本の合計で367万部(2015年現在)〔村上龍「限りなく透明に近いブルー」の刹那と叙情 、毎日新聞、2015年12月11日。〕に達する。芥川賞受賞作としては史上1位(単行本部数のトップは又吉直樹『火花』)。 == 概要 == 詩的な表現や過去に前例の無い文章表現などを多用し、当時の文芸界に衝撃を与えた作品である。荒廃していく若い男女を描いたために、よく石原慎太郎の『太陽の季節』と対比される。ストーリーは村上龍が20代の頃過ごした福生市での体験を基にしている。当初の題名は「クリトリスにバターを」であったが、露骨な性表現のため改題した。 ; 作品評価 : 本作の優れている点は、なによりも「僕」が物事を常に客観視する中で、感情移入を排したフラットな表現でセックスや暴力を描ききった部分であると多くの作家・評論家が本作の解説で評価することが多い。衝撃的な内容を題材として捉えていながら、その文章自体は異常なまでに平易であり「清潔」である。たとえば登場人物について、本作では様々な人物が現れるが、その人物が一体いつどのように現れたのかは明示されず、そしていつの間にか消えてしまっている。通常の小説ならば不審に思われる点を自然に忘れさせてくれるのが、この「存在感の無い」と言われながら同時に衝撃的な文章そのものであり、その点が大いに評価された。 ; 受賞 : 第19回群像新人文学賞、第75回芥川賞受賞作。芥川賞選考会では賛否が別れ、2時間にわたる論戦が起こった。丹羽文雄、井上靖、吉行淳之介、中村光夫が支持、対して永井龍男と瀧井孝作が猛反発した。安岡章太郎は半票を投じ 4.5対2 で過半数を獲得した村上が受賞した。なお、井上靖は当初反対票を入れようと考えていたが、息子に提言され支持することになったらしい。もし井上靖が反対であれば過半数の票を獲得することはなく、村上の受賞はなくなっていた。 ; その他 : 中国語版の出版に際し、序文の中で村上は作品のテーマを、近代化の達成という大目標を成し遂げた後に残る「喪失感」であると述べている。また同文中にて、この作品がその後の作品のモチーフを全て含んでいる、ということが述べられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「限りなく透明に近いブルー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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