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陸軍機密費横領問題(りくぐんきみつひおうりょうもんだい)は、田中義一が立憲政友会入りする際の「持参金」300万円の出所に関わる疑惑である。 陸軍大将であった田中が1925年に政界に転身し、立憲政友会入りをした際に、300万円の持参金を用意していた。出所について尋ねられた田中は、神戸の実業家・乾新兵衛から借りたと言っていたが、シベリア出兵の際の陸軍機密費を横領して乾に渡し、それを乾が公債に替えて田中に渡したものではないか、という疑惑が持上った。 1926年(大正15年)3月4日に衆議院で憲政会の中野正剛代議士がこの問題を取り上げ、帝国議会でも審議されたが、10月30日、この問題を追及していた石田基次席検事が大森-蒲田間の鉄橋下で変死体となって発見され、疑惑はうやむやのうちに終わった。 他にも田中には同じ長州藩にルーツを持つ藤田組との関係が強く、その一族の久原房之助の政界入り及び初当選直後の閣僚抜擢についても何らかの金が動いたのではと言われた。 石田検事の変死は、松本清張の『昭和史発掘』にも取り上げられている。松本は、鉄道をめぐる怪事件として、戦後に起きた「下山事件」との共通点を論じている。 == 参考文献 == * 松本清張 『昭和史発掘』第1巻 文藝春秋〈文春文庫〉、2005年、新装版。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「陸軍機密費横領問題」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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