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離脱(りだつ、英:Withdrawal)とは、医薬品やのように依存を形成する薬物を減量あるいは断薬することによって一連の症状を生じることを意味する〔。また、その症状(離脱症状)のことを単に「離脱」と表現することもある〔。以前は退薬の訳語も併記された〔。アメリカでは1960年代後半以前に禁断(Abstinence)の語が用いられたが、薬物を完全に断った場合のみならず、服用を続けながら減量した状態でも症状が現れるため、現在ではこの語は避けられている〔。減量とは逆に、薬物を過剰摂取したことによって生じる状態は薬物中毒とよばれる。 薬物の危険性と法的規制とが合致していないことが指摘されている。離脱症状には、身体症状をはっきりと示すものと示さないものとがある。身体的依存である。離脱によって発作を起こし、致命的となる可能性がある物質は、アルコールと、ベンゾジアゼピン系・バルビツール酸系の鎮静催眠薬である〔。入院を要するものには、これらに加えモルヒネのようなオピオイドがある〔。つまり、これらの薬物に対しては、離脱時に身体症状を示す身体的依存が形成されている。とりわけアルコールと、ベンゾジアゼピン系薬、バルビツール酸系は振戦せん妄(DT)を引き起こし致命的となる可能性があり〔、また長期にわって離脱症状に苦しむ遷延性離脱症候群となる可能性がある。この他に身体的依存を示す薬物には、抗うつ薬、抗精神病薬、気分安定薬がある。 アルコールとバルビツール酸系・ベンゾジアゼピン系の鎮静/催眠薬では、共にGABAA受容体に作用し、離脱症状や副作用も互いに類似している。これらの薬物には、互いに交叉耐性があり、相互に離脱症状を抑えることができ依存対象が移行する可能性があるため、とりわけ、このどれかに依存症がある場合には、それ以外のものが禁忌となる。例外的に、アルコールの離脱を管理する目的でベンゾジアゼピン系薬が用いられる。 離脱が致命的でなく比較的安全なものは次の通りである。ニコチンからの離脱は、比較的安全とみなされ、外来で管理可能である〔。コカインのような覚醒剤や、大麻からの離脱も同様に入院を要さない〔。LSDのような幻覚剤には離脱症状はなく、大麻や幻覚剤のように不快な離脱症状を避けるために薬物を摂取するという行動が認められない薬物がある〔。 このように見れば、依存性の最も強い部類のニコチンからの離脱は、比較的安全とみなされ、薬物に耐性を生じる幻覚剤には離脱症状はないというように、依存性や耐性は離脱症状の強さの予測因子ではない。また、離脱症状と依存症には因果関係はないというのは、離脱症状が軽度であれば離脱は困難ではなく、断薬できるということは依存症の基準を満たさないためである。 ==用語== 英語圏のオックスフォード大学出版の精神医学事典にて、Withdrawalは、薬物をやめることや、それによって生じる症状の両方を意味する。また日本の文献でも、アルコール離脱とは一連の症状を指すと説明されていることがある。 古くは、禁断(abstience)の語が用いられていたが、次第にこの語は避けられ、1968年の、KellerとMcCormickによるアルコール用語辞典の第1版では、withdrawalの語が用いられている〔。日本でも、このような違いについて語られ、禁断しなくても症状が生じることが明らかとなり、離脱に用語が変わったと説明されている〔。 日本では、古くは1973年の『アルコール中毒』および1975年の『精神医学事典』では離脱症状の語は採用されていない〔。1975年の医学総会にて、札幌医科大学の精神科の小片が、内科の領域ではwithdrawalが離脱と訳されていることから、アルコールに関して離脱と表現していたと柳田知司は記している〔。その時に、withdrawal signs and symptomsを退薬症候と訳すことについて、小平に同意を得たとしている。 1989年の精神神経学会による『精神医学用語集』にはwithdrawalの訳語として、離脱と退薬が記された〔。1993年の『新版精神医学事典』には離脱症候群が採用されている〔。しかしながら、1997年のアルコールの離脱に関する日本の論文では、基礎医学の用語とことわりをいれ、離脱の代わりに退薬の語を用いている。 世界保健機関(WHO)の『ICD-10 第5章:精神と行動の障害』や、アメリカ精神医学会(APA)の『精神障害の診断と統計マニュアル第4版』(DSM-IV)においては、直後に述べるように、離脱の語が正式な診断名である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「離脱」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Drug withdrawal 」があります。 スポンサード リンク
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