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雨竜沼湿原 (うりゅうぬましつげん)は、北海道空知総合振興局雨竜町の暑寒別火山の東中腹、標高約850〜900mの高地にある東西4km南北2kmにわたって広がる湿原で面積は100ha余。 == 概要 == 暑寒別天売焼尻国定公園の主要景勝地であり、日本有数の山岳型高層湿原帯。寒冷貧栄養の生息環境下でミズゴケ、スゲ類が腐食しないまま数千年をかけて堆積し、厚みを増して元の水面より盛り上がったことによりできたものであり、流動性の強い玄武岩溶岩流の台地上に形成された泥炭地で、雪解け水や雨水の多少で形状を変化させる大小700以上の池塘(ちとう)と呼ばれる沼が点在し、その最大のものは雨竜沼と呼ばれている。 植生は高層湿原独自の特徴を示し、春の雪解けから秋までに200種以上の花や植物が観察できる。ミズバショウを代表に、ショウジョウバカマ、エゾノリュウキンカ、イワイチョウ、シナノキンバイ、チングルマ、エゾノシモツケソウ、ハクサンチドリ、エゾノサワアザミ、ザゼンソウなどが多く見られ、特に7月にはエゾカンゾウがオレンジ色に咲き乱れ艶やかに湿原を彩る。また、最近、池塘で、固有の新品種が確認され、「ウリュウコウホネ」と命名された。これまでオゼコウホネとされていたスイレン科コウホネ属の水生植物である。8月上旬までの短い夏の間には、それら無数の花々が鮮やかに一帯を彩り、ヒツジグサを水面に浮かべ、万年雪を抱いた暑寒別の山々を映す沼沼と、数多くの高山植物の描き出す雄大な光景は、多くの登山者を魅了し『北海道の尾瀬』とも称されるが、訪問者は尾瀬に比較し圧倒的に少ない。 湿原の中には1周約3.5kmの木道がある。その他に湿原全体を見る場所として、湿原を半周したところにある南暑寒岳(標高1491m)への登山道を少し登ったところに、湿原展望台がある。そこでは広大な湿原全体を見下ろすことができる。 学術的にも貴重な湿原であり、1964年10月、雨竜沼高層湿原帯として北海道の天然記念物に指定、1990年には暑寒別岳などともに暑寒別天売焼尻国定公園に指定、2005年11月8日には、624ha が、ラムサール条約登録指定湿地として登録される。 例年6月中旬頃に山開きが行われ、10月初旬には閉鎖される。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「雨竜沼湿原」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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