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氷雪藻(ひょうせつそう)もしくは雪上藻(せつじょうそう、snow algae)とは、高山帯や極圏の夏季において雪や氷上に生育する低温耐性の藻類のことである。可視的なまでに広がった氷雪藻のコロニーは、藻類が持つ色素の種類により雪を赤、緑、黄色など様々な色に彩り、彩雪(現象)や雪の華などと呼ばれる現象を引き起こす。特に赤く色づくものを赤雪や紅雪、英語では微かなスイカの香りがするとして "watermelon snow" と呼ぶ〔Red snow 千葉大学理学部竹内研究室による雪上生物の解説〕。このような低温環境の極限環境微生物は、氷河を取り巻く生態系の理解に関連して研究対象となっている。 == 歴史 == 赤雪に関する最古の言及は、古代ギリシアのアリストテレス『動物誌』にある。腐敗から下等な生物が自然発生すると考えたアリストテレスは、古くなった雪は赤くなり、そのような雪から蛆が発生すると述べた〔アリストテレース『動物誌』5巻19章(岩波文庫版上巻244頁)。〕。 ヨーロッパでは中世からアルプス山脈の赤雪が記録されてきた。靴底を真っ赤に染める彩雪現象は登山者や探検家、博物学者らにとって不可思議なものであり、ミネラル分や何かの酸化物が岩石から浸出してきたものであろうと憶測する者もあった。1818年のジョン・ロスの探検隊は、グリーンランド島北西岸のヨーク岬から赤い雪を持ち帰った。彼らは試料をイギリスに持ち帰って分析したが〔.〕、彩雪が隕鉄によるものであったという誤った結論に終わった 日本では、天平14年(742年)に 陸奥国が部内の黒川郡以北11郡(現在の宮城県中部)で平地に赤雪が2寸降ったことを報じたことが、『続日本紀』に記された〔『続日本紀』天平14年1月23日条。〕。江戸時代の歴史書も時折り赤雪を記録にとどめたが、当時の人々は赤い雪が空から降ってくるのだと考えていた。 彩雪現象が藻類の大発生によるものであると判明したのは、光学顕微鏡が発達した19世紀の末になってからであった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「氷雪藻」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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