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電子気体 : ミニ英和和英辞書
電子気体[でんし]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

電子 : [でんし]
 【名詞】 1. (1) electron 2. (2) (esp. as a prefix) electronic 3. electronics 
: [こ, ね]
 (n) first sign of Chinese zodiac (The Rat, 11p.m.-1a.m., north, November)
: [げ, き]
  1. (suf) (uk) seeming 2. giving the appearance of 3. giving one the feeling of
気体 : [きたい]
 【名詞】 1. vapour 2. vapor 3. gas 

電子気体 ( リダイレクト:電子ガス ) : ウィキペディア日本語版
電子ガス[でんしがす]
電子ガス(でんしがす、Electron gas、電子気体とも言う):一様な正電荷が分布した状態(→ジェリウムモデル)に電子が存在するとして、これを記述するハミルトニアンは、
H = \sum_^N p_i^2 + \sum_^N \sum_^N - U_0
と表される(電子気体のハミルトニアン)。mは電子の質量、Nは電子の数、右辺第1項は運動エネルギー項、右辺第2項は電子同士のクーロン相互作用項、右辺第3項は一様な正電荷のポテンシャルエネルギーである。ここで、第2項は発散項を含むが、第3項も発散項でありこれと打ち消し合う。
以上のようなモデル(模型)を電子ガスモデル(電子気体模型)などと言う。また第2項であるクーロン項を無視したものを特に自由電子ガス(モデル、模型)と言う。この時、第3項は系の全電荷が中性となる必要があり残る。
上記ハミルトニアンを、フーリエ変換により逆空間表示すると、
H = - \sum_^N \Delta_i + \sum_ \sum_^N \sum_^N e^
となる。Ωは系の体積。上式右辺第2項のkの和で、除外しているk = 0の項が発散項で、U0と打ち消し合っている。これは、逆空間でゼロ(k = 0)ということは、実空間では無限大のことであり、電子の電荷が空間全体に一様に分布していることに相当する。これが正の電荷の一様分布部分、U0と相殺する。
電子の電荷密度をρとして、次のパラメータが定義できる。
r_s = \left( \right)^ = \left( \right)^
ここで、aBはボーア半径である。rsは電子の密度に関係するパラメータで、値が大きいほど低密度、小さいほど高密度となる。実際の金属では、大体2~5までの値をとる。このrsをパラメータとして、電子ガスの問題は解かれる。
高密度領域(rsが1以下)では、乱雑位相近似(RPA) が有効な近似となり、比較的簡単に問題を扱うことができる。rsが100を越えるような低密度領域では解析の結果、電子はウィグナー結晶となっていることが指摘されている。また低密度領域は電子相関の影響が顕著に現れてくる領域である(→強相関電子系)。金属程度の領域(中密度領域)は、最も解析が難しい領域であり、高密度、低密度で解かれている結果の外挿、内挿などにより近似的に解かれることが多い(→密度汎関数法)。
電子ガスモデルから、プラズマ振動や、電子の遮蔽効果などの議論が出来る。
==関連記事==

*自由電子
*自由電子近似
*物性物理学

en:Electron gas

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「電子ガス」の詳細全文を読む




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