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電気パン(でんきパン)とは、電気パン焼き器でパン種に電流を流すことで出るジュール熱を用いて作られるパンのことである。手作りも可能な簡素な構造の「電気パン焼き器」がパン種を熱して焼きあがる。調理の方法と原理からすれば蒸しパンの仲間だが、本項では、便宜上「焼く」という表現も使う。 == 原理 == 水分と食塩などの電解質を含んだ小麦粉などによるパン種に、直接電流を通すことでジュール熱が発生する。そのまま電流を流し続けると、やがて水分が蒸発により減少していくとともに電気抵抗が大きくなり、ある段階で電流が流れなくなる。完全に電流が流れなくなったころには、加熱により材料に含まれるデンプンがアルファ化し、食べられるようになる。パン自身が、焼き上がって食べやすい状態になったら自動的に電気を流さなくなるという原理となっている 〔左巻健男、内村浩編著 『おもしろ実験・ものづくり事典』 東京書籍、2002年、ISBN 4-487-79701-2。 p205〕。 材料に含まれる食塩などの電解質の量や、電極間の距離で焼き具合や味に変化がある。一般的なオーブンやホームベーカリーのように、窯など発熱体の熱をパン種の周囲に伝えて加熱していく方式ではなく、パン種自体の発熱により焼きあがるので〔「わが家の技師」電気パン焼き器 研究と作り方 長安保 『働く婦人』第4号 日本民主主義文化連盟、1946年10月 〕、エネルギー効率がよいという利点がある。 ソニーの創設者である井深大が、1945年、前身の東京通信研究所時代に開発した電気炊飯器もこの原理を利用したものであった〔 電極式炊飯器とその再現 大阪市立科学館研究報告 23, 25 - 30 (2013) 長谷川能三 (2015年7月16日閲覧) 〕。しかし市販はされず、ソニーのサイトでは"失敗作第1号となった記念すべき商品"として紹介されている〔歴史 >Sony History > 第1章 焼け跡からの出発 (2012年2月13日閲覧) 〕〔『本田宗一郎と井深大 : ホンダとソニー、夢と創造の原点』p34-37,134〕。 北杜夫は記憶に刻まれた戦後終戦直後の3つの発明として「代用灯」(缶に油を入れ芯を立てたもの)、「タバコ巻器」とともに「簡便パン焼き器」を挙げ、「''これこそ大発明とよぶべきもの''」〔北杜夫『どくとるマンボウ小辞典』中央公論社、1963年 ISBN 9784120004995 p38-p41〕と表現しており、電気療法の器具に電気が流れなかったエピソードと絡め、電解質である「''塩を加えるところがミソである''」と続けている。 岩城正夫は「一升瓶の米つき器」「タバコ巻き器」とともに「電気パン焼き」を敗戦直後の三種の神器とし〔敗戦直後の三種の神器 〕、木の箱とブリキ板だけででき、パン種自体が熱を発して出来上がることを江戸東京博物館の学芸員に説明したと記している〔懐かしの電気パン焼き器 -実演と試食- 岩城正夫 (2012年2月13日閲覧) 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「電気パン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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