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パーマネントウエーブ (''permanent wave'') とは、毛髪に化学反応を用いて人工的な縮毛を形成する美容技術、もしくはそれによって得られる髪型のことである。略してパーマ (''perm'') と呼ばれることが多い。 ヘアーアイロンやヘアドライヤーで作る一時的なウェーブに対し、水に濡らしても「半永久的 (''permanent'') に形の崩れないウェーブ」という意味で生まれた用語。 == 概要 == 起源は20世紀初頭にドイツ人のチャールス・ネッスラー(カール・ネスラー)がアフリカを旅行した際に、女性が小枝に毛髪を巻きつけて川の泥を塗り太陽の熱で乾燥させ、小枝取り除くと毛髪が巻かれているのを目撃したことによる。 これを参考に開発したのが「ネッスルウェーブ」で、ホウ砂と高熱によってパーマを得る。この技術はその後アメリカで広く普及した。 また当時より室温でパーマを得る手法の研究も進められており、1940年ごろアメリカでチオグリコール酸を使った現在のパーマの原型が完成した。 この技術は加熱を用いないという意味で特に「コールドパーマ」と呼ばれ、現在も世界的主流となっている。 理屈としては化学的な作用を持つ薬剤 (多くはチオール基を持つもの) を使用し毛髪内でシスチン結合の還元・酸化など化学反応を意図的に起こす事で毛髪の構造・形状を変化させた上でそれらを固定する。 使用する薬剤の主流は久しくチオグリコール酸やシステインを還元剤とした医薬部外品であったが日進月歩の開発側の下地と規制緩和の結果、次第にシステアミンやラクトンチオールなどを還元剤とした化粧品分類のパーマ液も次々に商品化、昨今ではチオグリコール酸やシステイン、および促進剤としてのアルカリ剤の濃度を調整した結果、化粧品分類として認められるシステムも珍しいことではなくなった。 (ちなみにサルファイトなどチオール基を持たないシステム自体はコールドパーマ黎明期より開発・商品化されているが定着や再現性の観点から不利で、主流となりえなかった) ただし、パーマ剤に関して言えば医薬部外品と化粧品の分類は安全性というよりは流通に絡む数十年前の法律上で分けられる分類であって「医薬部外品であるから髪が傷む」「化粧品であるから傷まない」という意味では決してない。 どのような法律的分類にあってもそれぞれの薬剤に長所があり、その長所を最大限に生かしながらダメージは最小に留める、これは技術者の経験と知識と良心の問題であり、それこそが理美容師に求められる技術の本質なのである。 再現性を重視した加温ロッドやアイロンを用いるホット系パーマは一時期のブーム後に「繰り返すと髪が傷む」というデメリットが表面化したが、理論的には熱変成が強く行われるほど再現性は増すのでありこれは例えば同じく熱変成をシステムの中心にすえる縮毛矯正やパンチパーマの再現性が高いことを考えると分かりやすい。双方とも「ただ乾かすだけで」形が出来上がるからである。しかし同様の考え方で女性客のウェーブを求めるとなると特有のデメリットが生まれてくる。 例えば縮毛矯正では過去に施術をした部位に対し物理的にも科学的にも不要な負荷をかけないよう、すべての作業を出来る限り新生部を中心に行う。またパンチパーマはスタイル的に定期的に短くカットされることから、繰り返しの作業に同一の毛髪部位が何度も晒されることがそもそもない。対して女性客のウェーブ技術というのは同じ部位に何度も繰り返し施術が行われるケースがほとんどであり、そのたびに熱変成に毛髪が晒される事になる。 熱変成は確かに再現性を強力に補強するものではあるが著しく毛髪の構造を変えてしまう。再現性というのは結局毛髪の構造を利用しているため、繰り返すほどにその優位性の源を失うという自己矛盾を含んでいたのである。 これを受けて器具は用いるものの熱変成そのものよりも「クリープと空気酸化+それを補強するための熱作用」というコールド系ともホット系とも言えないシステムも生まれている。 またクリープ作業や空気酸化自体は特殊な器具を用いずとも可能であるためコールド系のパーマ施術でも要所要所で取り入れられてきておりコールド、ホットという区別は過去のものとなりつつある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「パーマネントウエーブ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Perm (hairstyle) 」があります。 スポンサード リンク
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