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露清銀行(ろしんぎんこう)は、日本へ進出した最初のロシア系銀行。1896年1月、サンクトペテルブルクで設立された。セルゲイ・ヴィッテの主導で、ペテルブルク国際銀行''Петербургский международный банк'' 頭取のAdolphe Rothstein と、パリバ取締役Edouard Noetzlin が提携した。〔Olga Crisp "The Russo-chinese Bank: An Episode in Franco-Russian Relations", ''The Alavonic and East European Review'' 52, 1974; René Girault ''Emprunts russes et investissements français en Russie 1887-1914'', Paris: Comité pour l'histoire économique et financiére de la France, 1999, pp.305-308.〕日本で最初の支店を長崎に開いた。 ==概要== 1891年に露仏協商が締結された上、下関条約の賠償金を払うために清国が借款を募集した際、それを露仏銀行団が引受けた。これらを契機として設立された露清銀行は、目的を露清間商取引の決済やシベリア鉄道の完工などとした。 創業資本金は600万ルーブルである。そのうち5/8がオタンゲルなどのオートバンクとベルギーのソシエテ・ジェネラルによる出資で、3/8がディスコント・ゲゼルシャフトからロシア系銀行家を通して払い込まれたものである〔。パリバとクレディ・リヨネもフランス側出資団に参加した。上述の出資割合にかかわらず、露清銀行は定款で業務の相当部分にロシア蔵相の認可を必要とした。 1896年9月8日、許景澄とサンクトペテルブルクで東清鉄道の敷設に関する協約を結んだ。この鉄道会社には露清銀行が資本金500万ルーブルを全額出資、鉄道の建設を取り仕切ることになった。一方、清国は鉄道経営に参加するため500万庫平銀を露清銀行に出資、同年末に全額を払い込んだ。清が参加した後で、資本金は900万ルーブル、準備金28万ルーブル、総資産3882万ルーブル、支店は国内外に18ヶ所あった。〔''The Banking Almanac for 1899'' London p.295.〕露清銀行は1898年の京広線契約と敷設借款に関するベルギー資本や債権を預かり、清国の金融取引を担った。ベルギーの関係したためか、翌年末やっとフランス人取締役が任命された。 1898年6月、1万2000株の増資を決定、さらにそれをロシア帝国国立銀行が全て引受けた。1900年6月においてロシア勢は4割、フランス勢は2割の株式を保有した〔A. G. de la Banque Russo-Chinoise du 24 juin 1900, MAE(NS), Chine, vol.402, folio 54-56.〕。このフランス勢からソシエテ・ジェネラルとクレディ・リヨネは脱落している。代わりに李鴻章やホープ商会に加え、ディスコント・ゲゼルシャフトなどのドイツ個人銀行が名簿に出てきている。 露清銀行は長崎に続いて横浜と神戸に支店を開いた。資本は長崎5万円に対し横浜・神戸がそれぞれ20万円であった。〔大蔵省 『銀行総覧』第8回 1901年 p.1.〕1904年2月上旬、日露戦争の開戦で日本の全支店を閉鎖〔『銀行通信録』37巻221号 1904年3月15日 p.361.〕。翌年12月に横浜支店再開。1920年に神戸支店再開。長崎はついに再開せず。長崎ではホーム・リンガー商会(Holme Ringer and Co.) へ代理店を委嘱。〔立脇和夫 「戦前期長崎における外国銀行とその特徴」 p.263.〕 オリエンタル・バンク張りの経営拡大を見せた露清銀行であったが、1903年に極東支店の放漫経営が視察により明らかとなっていた。日露戦争中も10%近い配当を出すほどの利益をあげたが、1907年恐慌に遭って経営危機に陥った。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「露清銀行」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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