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静音パソコン(せいおんパソコン)とは、明確な定義は存在しないもののデスクトップパソコンないしその周辺機器から発する騒音を抑えた、さらには無音化したパソコン全般を指す言葉である〔音が静かなデスクトップパソコン(静音パソコン) 〕。日本語において騒音が少ない状況を表す語は「''静穏''」であるが、これを冠し「静穏パソコン」と表記されることは少ない。 主な騒音源である、電源・CPU・グラフィックカードの冷却用ファン音の低減をはじめとし、さらにはHDDの回転にともなう振動とヘッドの駆動音を避けてSSDにより無音化する、などが主とした静音化である。 == 概要 == Cray-1の、「まるで直冷式の冷凍庫に電子回路を組み込んだような」構造などで知られる通り、大量かつ高速の計算を電子的におこなう際には、大量の熱の発生がともなう。パーソナルコンピュータにおいても1990年代後半より顕著となった。 パーソナルコンピュータで使用されるマイクロプロセッサの消費電力は、当初のNMOS時代からCMOS化によって一旦は劇的に減少した。しかし、CMOSプロセッサの消費電力は、クロック周波数と集積される回路規模に比例して増える。プロセッサの消費電力はそのまま熱になる。そのため、性能向上に従って急激に発熱が問題となり、デスクトップパソコンでは486~Pentiumプロセッサの頃からCPUの強制冷却が必要になった。微細化や低電圧化によりある程度キャンセルされていたが、2000年ヒトケタ代後半には低電圧化は鈍足化し微細化ではむしろリーク電流による消費電力増が効いてくるようになった。 電源装置は、元々効率があまり良くなかった時代にはむしろ主たる発熱源であり、パソコン筐体内の冷却は昔は電源を主に設計されていた。効率は向上したが、前述のCPUや後述のグラフィックプロセッサにより、また内蔵される機器の多種多様化などにより消費電力が増加したためそれを供給する電源の発熱も増加し、電源装置の冷却の必要性は変わらなかった。また、他の機器によって熱を持った空気がトラブルの原因となることから、冷却を独立させることが重要となった。 ビデオカードに搭載されるグラフィックプロセッサも、性能向上によりCPUと変わらない程の熱を発するようになり、冷却が必要になった。 以上のように、パーソナルコンピュータでも強力な強制冷却を必要とするようになったため、その騒音が問題点となった。 特にDVDやTVなど、マルチメディア機能がパソコンに搭載されるようになって以降は、快適な視聴環境の指標としてパソコンの静音性は、性能の一指標として扱われるようになった。メーカー製パソコンにおいても、静音性のあるパソコンを製造するメーカーが近年あらわれており、具体的に音圧レベル(dB単位)を公開しているモデルのあるメーカーも幾つかある。 自作パソコン愛好家の中でも性能よりも静音性を重視する層が一派をなしており、そういった静音派向けの雑誌も販売されている。前述のような視聴覚用途以外に、俗に自宅サーバ等と言われる、住宅内で稼働させ続ける用途においても静音性を重視することがある。また、周辺機器でも、たとえばヤマハのルータのようにファンレス化している例がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「静音パソコン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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