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防災非常袋(ぼうさいひじょうぶくろ)とは、災害時に持ち出す必要最低限の物品を入れた袋である。 ==概要== 防災非常袋(「非常持出袋」あるいは単に「非常袋」や「防災袋」とも)は簡易なナップサックないし巾着状の袋であるが、特に被災した際にすぐさま持って避難できるようまとめられたもので、一般に被災直後から救援活動の始められる1ないし数日間のあいだ被災者の生命を繋ぐものである。このため個人が各々携帯することを前提とした一人用のものから、家族単位など少人数に対応したもので、持って歩くために必要最小限で軽量なものに留められる。 考え方としては、被災者個人を助けるために日常的に保管し、災害時にはすぐさまそれだけを持って避難できるようにするため、持病などで所定の医薬品が必要な場合では、以下に示す「入れるもの」に加え、この医薬品も含まれるべきである。また直ちに生命の危機に直結する訳ではないが、衛生を管理し食中毒など疾病を予防する観点からウェットティッシュなどの日用品や、あるいは女性の場合には生理処理用品など生活必需品も挙がる。乳児の居る家庭では、乳児の食料となる粉ミルクと食事に必要な哺乳瓶も必要となることだろう。 このほか、貴重品や金品などを含めるという考えもあるが、こちらは入れっぱなしにしておくことに向かず、また普段通路など目に付く場所に手に取りやすい形で置かれることになる防災非常袋だけに、泥棒などに持ち逃げされるリスクも問題となる。ただ、被災時の連絡手段としては輻輳の発生しやすい携帯電話では難があるため公衆電話(停電時にはテレホンカードが使えない場合がある)を使うための小額硬貨なども挙がることもある(大災害の場合には避難所に、災害時優先電話になった特設公衆電話が設置される)。 防災非常袋は、被災時にパニックなど細かい判断が難しくより衝動的な考えに支配されやすい場合や、また火災や倒壊など直ちに建物から離れなければならない突発事態に際して、すぐさま手にとって持ち出されることを前提としている。このため建物(住居家屋・企業施設など)の出入り口付近に壁掛けなどの形で設置されるべきである。 なお形状としては、手に持ったままだと被災時に手を付いて移動したり他の道具が使えないなど不便であるため、背負って携帯できるようになっている製品が主流であるほか、必要最低限に限定してウェストポーチなど、軽量でより行動を妨げない(ただし容量は小さい)バッグ類などにまとめられる。火災に遭遇してもすぐ燃え移らないよう、難燃素材で作られた製品も見られる。 その他、過去の写真アルバムや遺品等、被災によって喪失すれば後になって金品をいくら支払っても取り戻せない貴重な品を防災非常袋の中に収めるという考え方も出てくるが、邪魔にならないほどかさばらないものを除く失い難い思い出の品は耐火金庫など耐久性のある容器に封入して事後回収するほうが、思い出の品諸共避難が遅れ被災するよりは理にかなっている。救援開始までの3日の間に必要とする水(成人が一日2-3リットル)や食料だけでも行動に制限がでかねない重量(目安は10-15kg程度〔地震に備えよう、非常持ち出し袋のススメ 〕)になりうることから、災害の最中に家財道具一式はなおのこと思い出の品などを持ち回るのは現実的とは言いがたいためである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「防災非常袋」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Survival kit 」があります。 スポンサード リンク
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