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韓国車(かんこくしゃ)とは、韓国を拠点とする自動車メーカーが生産・販売している自動車である。また、韓国外資本の傘下であっても韓国で製造される自動車、もしくは韓国を拠点とするブランドが冠されている自動車であれば通常は「韓国車」として扱われる。いわゆる「アジアンカー」(日本車は別枠)の範疇に入る。 1997年のアジア通貨危機以前、韓国には5グループ・9社の自動車メーカーがあったが、その後2000年に三星自動車がフランスのルノーに、2010年には双竜自動車がインドのマヒンドラ&マヒンドラ、2002年に大宇自動車がアメリカのGM(2011年3月に韓国GMに変更)にそれぞれ買収されるなどし、韓国資本の四輪車メーカーは現在、現代自動車と同社傘下の起亜自動車の1グループ・2社のみである。 == 概要 == 韓国における自動車生産は1955年、米軍から払い下げられた中古軍用車の部品を流用して製作されたジープ型乗用車「始発(、シバル)」(1962年まで製造)が初めてであるが、本格的な自動車生産は、日産自動車と技術提携したセナラ自動車が、日産・ブルーバードのノックダウン生産を開始した1962年8月以降といえる〔特集 韓国自動車市場と産業・経済 韓国自動車産業の現状と今後の課題 -社団法人日本自動車工業会 の雑誌「JAMAGAZINE」、2004年11月4日号〕。1988年に自動車の輸入が自由化されるまでは日米欧メーカーのモデルをノックダウン生産するケースが非常に多かった。 注:☆の付いている会社はいずれも現在の大宇自動車→GM大宇→韓国GMの前身 (自動車の輸入が)自由化された1988年の時点で30%であった乗用車の関税率は漸減され、1995年以降は8%となっている。一方で、「輸入先多辺化(輸入先多角化)制度」と呼ばれる事実上の対日輸入禁止品目において自動車が指定されていたために、日本車の輸入・販売は1998年7月に至るまで禁止されていた〔韓国の自動車産業及び市場動向とその将来展望 - 呉 在 (JAMAGAZINE 2001年3月号)〕 〔海外生産車は対象外のため、アメリカ製のトヨタ・アバロンが少量輸入されていたことがあった。〕。しかし、米韓FTAが2012年3月15日より発効されることとなり、アメリカ車への関税率が発効直後は4%、数年後に撤廃されることとなったため、アメリカで生産される日本車に関しても同様に関税が減少・撤廃されることとなった。これに合わせてトヨタ・カムリの韓国向け輸出は、2012年以降アメリカから行われることとなった。 韓国車はヨーロッパや北アメリカを始めとした、世界各国で販売されている。中国、インドなどの巨大新興市場での現代自動車の販売台数はトヨタを上回っている〔asahi.com:現代自動車、日本の「壁」に挑む - 経済を読む - ビジネス (2007.06.22)〕。今までは価格の安さで売れていた。最大手の現代自動車でも、最大の国外市場であるアメリカ合衆国ではこれまで、自身の商品を「日本車の安価な代用品」と位置付けてビジネスを行っていた〔Hyundai bets new sedan is a luxury it can afford 『ウォールストリート・ジャーナル』 2008年1月8日〕。しかし、ウォン高の進行によって価格が高騰し、セールスポイントである「安さ」が失われ、逆に日本車が円安や低価格車戦略などによって韓国車より価格が下回るケースが出ている。発展途上国でもさらに価格の安い中国車にシェアを奪われつつある。そのような状況でも売上が好調な理由としては、品質面での信頼性向上もさることながら、メーカーがブランド戦略を行ったことによる、韓国車に対するユーザーのイメージの改善が好影響を及ぼしたとも考えられる。 品質面ではJDパワー社の調査によると、2006年に初期品質調査で、現代自動車の「ヒュンダイ」ブランドがポルシェ、レクサスに並んで3位になったが、2007年の同調査では12位であった〔NIKKEI NET:米新車品質調査で「トヨタ」6位に後退 (2007.06.07)〕)。同社による耐久性調査では業界平均を下回る評価に留まる。〔【韓国車の品質】新車満足度は上々、耐久性はイマイチ | Chosun Online | 朝鮮日報 (2005.11.30)〕 これら、いずれもアメリカでの品質・信頼性への評価が全体的に向上しているにも関わらず、依然同国における現代自動車の販売は販売店への多額のインセンティブ(販売報償金)やレンタカー会社への大量販売に頼らざるを得ないのが現状〔である。同社のアラバマ工場では2007年の第4四半期に、生産調整のため2週間の操業停止を行った。これは在庫過剰にともなう措置であったが、開業間もない工場では極めて稀な事態〔という。 韓国車のデザインは2000年代前半頃までは日本車の影響が強かったが、2000年代後半からその影響を脱し飛躍的に向上している。これは現代自動車グループが、生産効率よりもデザイン優先に経営方針を定め、起亜がアウディのチーフデザイナーだったペーター・シュライヤーを獲得して最高デザイン責任者に据え、現代がBMWのチーフデザイナーだったクリストファー・チャップマンを獲得してデザイン責任者に据えたことが影響している〔現代自、デザインと品質向上努力が実り躍進 、日本経済新聞 2012年5月8日〕。流体の彫刻をコンセプトにしたデザインコンセプトが世界で受け、現代自動車グループの立役者となったペーター・シュライヤーは、2012年12月に起亜自動車社長 兼 現代自動車グループの最高デザイン責任者に就任した。しかし、起亜のK9やレイ等欧州車や日本車の影響から脱却できていないデザインの車種も存在し、特にK9はBMWからも「デザインが我々の製品と似ている」とコメントされている。 韓国車は小型車から高級車まで車種がフルラインで生産されているが、スポーツカーやスーパーカーといった趣味性の高い車種がほとんど存在しない〔実際に発売されたものでは、2代目ロータス・エランを起亜自動車がライセンス生産したキア・ビガート、イギリスのパンサー・ウェストウインズを雙龍自動車が買収し、同社の「リマ」を改良したオープンカー「カリスタ」が存在しているが、いずれも生産台数は少数にとどまっている。〕。これは、韓国内でモータースポーツ文化があまり根付いていないことや、メーカー自体も海外レース参戦に消極的であることが理由として挙げられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「韓国車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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