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オウム目(鸚鵡目、Psittaciformes、英語では Parrots)はおおよそ350種類、85属からなる鳥類の目のひとつで英語では psittacines としても知られており、インコ目(鸚哥目、音呼目)と呼ばれることもある。ほとんどの温暖な地域や熱帯地方で見ることができる。通常二つのグループに分類されており、それぞれインコ科(''Psittacidae''、true parrots)とオウム科(''Cacatuidae''、cockatoos)とよばれている。 オウム目に固有の特徴として、強靭な湾曲した嘴、直立した姿勢、強力な脚、そして鉤爪をもった対趾足の趾(あしゆび)などがあげられる。ほとんどのインコ科の鳥は全身が主に緑色で、部分的にほかの明るい色をしているが、中には多彩な色をした種類もある。オウム科の鳥ではその色彩はほとんど白からおおむね黒の範囲に及び、可動する羽根の冠(冠羽)をその頭頂部にもつ。ほとんどのオウム目の鳥は性的単型であるか最小限の性的二形である。 ''訳注:以下オウム目の鳥全般を指してインコと呼ぶ。これにはいわゆるインコとオウムのすべてが含まれる。'' インコはカラス、カケス、カササギと並んで最も知能の高い鳥の一つであり、またその人の言葉をまねする能力からペットとして高い人気を博している。ペット売買を目的とした捕獲が、これ以外の狩猟、居住地の破壊および移入種との競合と同様に、野生の生息数の減少を引き起こしており、ほかのどんな種類の鳥のグループよりも多くのインコの種が絶滅の危機に瀕している〔IUCN, Status Survey and Conservation Action Plan, 2000-2004, Parrots, Foreword〕 。 ほとんどのインコの食餌のなかで最も重要な構成要素は、種子、ナッツ、果実、花粉とその他の植物性の素材で、いくつかの種は昆虫や小動物も食べる。またヒインコは花や柔らかい果実から蜜や果汁を採食することに特化している。ほとんどすべてのインコが木の洞(飼育下では巣箱)に巣をかけ、白い卵をうみ、晩成の雛を孵す。 現存する種類では、その大きさはアオボウシケラインコ(Buff-faced Pygmy-parrot)の10g以下、8cmからスミレコンゴウインコ(Hyacinth Macaw)の体長1m、フクロウオウム(Kakapo)の体重4kgにまで及ぶ。かれらは体長という項目に関して最も変化に富んだ分類目の鳥である。 並外れたインコとしては性的二型性のオオハナインコ(Eclectus、雄は緑色で雌は赤色である)、飛行せずレック型繁殖行動を行うフクロウオウムなどがあげられる。カカ、ミヤマオウム、テンジクバタンはとりわけ湾曲の強い上嘴をもつ。 == 進化と分類学 == === 起源と進化 === 南アメリカとオーストラレーシアにおけるインコの分布から、この目がゴンドワナ大陸起源であることが示唆されている。しかし、インコの仲間の化石記録の存在が希薄なため、その起源についての事実認定は、推測の域にとどまっている。 ワイオミング州ニオブララ郡のランスクリーク堆積から発見された一片の15mmの下嘴の破片(UCMP 143274)が最初のインコの化石で、およそ7,000万年前の後期白亜紀のものであるといわれていた〔Stidham T. (1998) "A lower jaw from a Cretaceous parrot" ''Nature'' 396: 29-30〕。しかしその後の調査〔Dyke GJ, Mayr G. (1999) "Did parrots exist in the Cretaceous period?" ''Nature'' 399: 317-318〕 〔Waterhouse DM. (2006) "Parrots in a nutshell: The fossil record of Psittaciformes (Aves)" ''Historical Biology'' 18(2): 227-238〕 でこの化石が鳥のものでないことがほぼ確実となり、caenagnathid -- 鳥のような嘴をもった飛行しない獣脚類恐竜に由来することが立証された。 現在では、一般にオウム目、あるいはそのいくつもの関連する鳥類の目を含む共通の祖先は、約6,500万年前の白亜紀から第三紀の大絶滅イベントのころ、地球のどこかに現れたと推定されている。もしそうだとすれば、このときおそらく彼らはその形態学的固有派生形質を進化させていない。大ざっぱにいうなら現代の(必ずしも密接に関連があるというわけではないが)タチヨタカまたはガマグチヨタカに似た、未分化の樹上生活に適応した鳥だったのであろう。後述の古第三紀のインコ類も併せて参照されたい。 ヨーロッパは最初に一般にインコのものと認められた化石の出土した場所である。最初のものは''Mopsitta tanta''の翼でデンマークで発掘され、年代は5,500万年前までさかのぼる 。当時の気候は熱帯気候で暁新世-始新世境界温暖化極大イベント(PETM)に一致する。 これに続く化石は始新世のころ、およそ約5,000万年前のものである。複数のほぼ完全なインコ様の鳥の骨格がイングランドとドイツで発見されている〔Dyke GJ, Cooper JH (2000) "A new psittaciform bird from the London clay (Lower Eocene) of England" ''Palaeontology'' 43: 271-285〕。多少不確実な部分もあるが、全般的に見てこれらは現代のインコの直系の祖先ではなく、北半球で進化したものの絶滅してしまった同族の系統であると見るべきである。これらはおそらくその祖先と現代のインコとを結ぶ"ミッシングリンク"ではなく、むしろインコやオウムと並行して進化したオウム目の系統であり、それ自身の独自の固有派生形質をもっていたのであろう。 *''Psittacopes'' (初期/中期始新世 ガイゼルタール、ドイツ) — ベーサルか? *''Serudaptus'' - pseudasturid または psittacid? *Pseudasturidae (おそらく正しくは Halcyornithidae) *''Pseudasturides'' - 従来は ''Pseudastur'' *Quercypsittidae *''Quercypsitta'' (後期始新世) 現代のインコの最も古い記録はおよそ2,300万年から2,000万年前にまでさかのぼり、これらもすべてヨーロッパで出土している。これに続く化石記録は - これもまた主にヨーロッパからであるが - 明瞭に現代のタイプのものであると識別できる骨格からなっている。南半球には北半球に匹敵するような興味深い時代に関する化石記録が存在せず、また2,000万年前の中新世より古い時期の既知のインコ様の鳥の遺物も含まれていない。しかしながら、この点に関しては(インコ様のものとは対照的に)最初の明白なインコの化石が発見されており、その上嘴は現代のオウムのそれと見分けがつかない。いくつかの現代の属は暫定的に中新世起源とされているが、その明確な記録はたかだか500万年程度さかのぼったものに過ぎない。 命名されている化石のオウム目の属はおそらくすべてインコ科ないしその祖先の近縁である: *''Archaeopsittacus''(後期漸新世/初期中新世) *''Xenopsitta''(チェコの初期中新世) * Psittacidae gen. et spp. indet. (オタゴ地方バサンズの初期/中期中新世 ニュージーランド) - 複数の種類 *''Bavaripsitta''(スタインバーグの中期中新世 ドイツ) *Psittacidae gen. et sp. indet.(中期中新世 フランス) - 誤って''"Psittacus" lartetianus''とともに''Pararallus dispar''におかれていた。 いくつかの古第三紀の化石はオウム目の化石であると明確には認められていない: *''Palaeopsittacus''(初期-中期始新世 北西ヨーロッパ) - caprimulgiform (podargid?) あるいは quercypsittid? *''"Precursor"''(初期始新世) - 明らかにキメラであるこの化石の部分は''pseudasturid'' か ''psittacid'' であろう。 *''Pulchrapollia''(初期始新世) — ''"Primobucco" olsoni''を含む - オウム目 (pseudasturid か psittacid)? 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「オウム目」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Parrot 」があります。 スポンサード リンク
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