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風の万華鏡は、日本の大阪市 北区 天満にある「動く彫刻と建築の一帯作品」。 総合デザイン・設計は日本の彫刻家である新宮晋。施工は松村組。設計管理は尾形建築事務所。構造は山田建築構造事務所。ブレーンセンターの本社ビル。1992年竣工。 == 概要 == アートと建築が一体化となった独創的な建物で世界的にも例がない。他分野のアーティストが建築設計を行うという日本では極めて稀な試み。世界的な美術家 新宮晋の初めての建築作品 〔 〕。 高さ約37メートルのビルに、大きさの異なる8つのオブジェを一直線に配置。上部の3つは自然風で、下部の5つはらせん階段の上昇気流で回転する。イタリアを代表する建築家のレンゾ・ピアノは「本来は相反する芸術性と合理性が両立した、極めてまれな成功例」と絶賛している 。 制作にあたって、新宮晋は「大阪の出版社の社長、稲田紀男氏から、制作依頼の連絡を受けた。お会いしてみると、稲田氏は若々しく、自分の出版事業に意欲と自信を持っておられるように見えた。ともかく会社のシンボルになる彫刻を考えてほしい、まだ建築家は決まっていないという。話し合っているうちに、いっそ彫刻といっしょに建物の方も考えてもらえないか、ということになった。それまで私は、建築を手掛けたことは一度もなかったが、総合的に全体を一人で考えることが出来るというチャンスは、とてつもない魅力だった。」と語っている。 また、雑誌のインタビューで新宮晋は、「建築の専門家がこのビルをみると、よくこんな建物の許可がおりたなと不思議に思うようです。屋上のオブジェまで含めて全体を“建築”とみなすと、建築法規上はあの高さまで建てられないらしい。建築部分と作品を切離し、作品は屋上広告塔と同じ性質の構造物だからということで、許可がおりたようです。レンゾ・ピアノは『こういう形での美術と建築の融合というのは、当然のようでいながら、実は非常に珍しいものだ。ここまでお前に好き勝手やらせてくれたクライアントに、敬意を払う』と言ってくれた。」と語っている。 竣工当時の他の雑誌の記事では、「経済や効率の面からみても特筆すべきことは、エレベーターに敷地を割く代わりに、作品を設置したこと。作品を眺めながら螺旋階段を昇っても不思議と疲れを感じない。経済的に限られたなかでも、芸術との二人三脚がうまく進めば人に力を与える空間が生まれうるのだ。レンゾ・ピアノ(関西国際空港ビル設計者)がこのビル完成に際し述べた言葉は“企業の文化活動”への示唆になるだろう。日本社会では現実派が夢想家を駆逐している。だがこれは、夢と現実が一緒になりえた稀有な例である。」と評された。 1994年には、都会のスカイラインを柔らかくすることが高く評価されて、この建物は、1994年大阪市都市環境アメニティ表彰を受賞している。 2013年7月には、京阪電気鉄道株式会社の車内吊り・京阪電車各駅ポスター貼りの「京阪沿線 繪になる名建築(水津俊和・画)」vol.10に選ばれ、2013年9月まで掲示されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「風の万華鏡」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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