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駁毛 : ウィキペディア日本語版
駁毛[ぶちげ]

駁毛(ぶちげ、)は、馬の毛色の一つで、体幹部に大きな白斑のあるもの〔ここでいう白斑は体幹部や頭部にある物のみを指す。星や作といった顔面の白斑や、脚部の白だけでは駁毛とはみなされない〕。あるいはそういった特徴を備えるそのものを指すこともある。日本では、原毛色が勝るものを鹿駁毛、栗駁毛、白斑が勝るものを駁鹿毛、駁栗毛などとする〔社団法人 日本馬事協会. 「馬の毛色及び特徴の記載要領(第6版)」 昭和51年2月1日 設定 平成22年12月1日 改訂〕。
登録団体によっては駁毛として一括に登録されるが、厳密に言えば駁毛馬の中にも色々なパターンがある。本稿ではこれらについても併せて記述する。
== 概要 ==
駁毛は多くの馬が持っているというわけではないが、決して珍しい毛色ではなく、様々な品種に現れる。駁毛が存在しないと一般に考えられているサラブレッド種も例外ではない。サラブレッド血統書の記載要綱に「駁毛」は無いが、中には大きな白斑を持つ馬もいる。特に、軽いサビノ模様は一般的に見られるものである。
ごく稀に発生する毛色モザイク(キメラ)〔いわゆる虎毛。複数のに由来するため毛色がモザイク状になる〕など少数の例外を除き、駁毛馬は原毛色の地に白斑が加わっている。白斑の大まかな大きさ、数、部位は原因となる遺伝的ごとに一定の傾向があるが、実際には個体によって相当差があり、同じ系統に属する馬でもその大きさは一定しない。この白斑のパターンは生涯変化しないのが普通である。
白斑の原因となる遺伝子は3番染色体に存在するKIT(受容体型チロシンキナーゼc-kitをコードする遺伝子)が代表的〔。c-kitは造血幹細胞やメラニン細胞幹細胞など、主に神経堤起源の細胞に発現するSCF(幹細胞因子)受容体で、胎生期、メラニン細胞前駆体が神経堤から表皮に遊走、定着・分化するのに必須の遺伝子である。KIT遺伝子に異常が起こると、表皮の一部にメラニン細胞が到達できない部位が発生し、白斑となって現れる。KITが関与している駁毛にサビノとトビアノがある。KITは駁毛以外の毛色にも関与し、到達できない部位がほぼ全身に広がると白毛、細かく刺毛が入ったものが粕毛となる。
このほか、フレームオベロの原因となるEDNRB〔エンドセリン系の受容体。これも主に神経堤由来細胞に発現し、メラニン細胞他多数の細胞の移動、分化、定着に必須〕も同様にメラニン細胞の移動に関与する〔。
駁毛はある種の疾患にも関係している。フレームオベロを生産する上で問題となる致死性白子馬症候群〔(#後述)が代表的だが、白斑が頭部に達すると、聴覚障害が発生することがある〔内耳の正常な形成には、メラニン細胞の定着が必要である。頭部の白斑は稀に内耳メラニン細胞の欠損を引き起こし、難聴の原因となることがある。青い目とも関連する〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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