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コークス(ドイツ語:Koks、英語:coke)とは、石炭を乾留(蒸し焼き)して炭素部分だけを残した燃料のことである。漢字では骸炭と書く。 == 概要 == 石炭を高温で蒸し焼きにする乾留工程により、硫黄、コールタール、ピッチ、硫酸、アンモニアなどの成分が抜ける〔http://www.tkcc.co.jp/what/what_cokes_1.html〕。この工程を経る事で燃焼時の発熱量が元の原料の石炭より高くなり、高温を得ることができることから、蒸気機関車や鉄鋼業などを中心に、現在においても重厚長大産業には欠かせない燃料となっている。外見は石炭に似るが、多孔質であるため金属光沢は石炭に比して弱い。多孔質は、乾留(1,300℃以上)の際に石炭中の揮発分が抜けてできるものであり、結果的に炭素の純度が高まり高温度の燃焼を可能とする。 一般的な収量は、瀝青炭程度の品位の石炭100に対し20程度(重量比)で、残部は副産物、灰(燃焼灰、灰分)となる。 乾留時にコークス炉ガス、軽油、タール(コールタール)が副産品として得られる。これらはそれぞれに燃料や化学合成用原料として用途があり、コークス炉は古くから石炭化学工業の原料転換工程としても重要である。有効成分を含んだガスいわゆるCOG(Cokes Oven Gas)はコークス焼成に再利用されるなどしている。 コークスには石油精製から作られるものもあり、石油コークスと呼ばれる。常圧蒸留残油や減圧蒸留残油などの重質油を、コーキングという熱分解処理を行ったときの残渣である。石油コークスには、一般に石油コークスと称されるディレード・コークス(delayed coke)と、コーキング装置から採取されたそのままの生コークス(raw coke)、さらに生コークスをもう一度焼いて揮発分を除去した煆焼(かしょう)コークス(calcined coke)とがある。またコーキングの方法によってはフルード・コークス(fluid coke)と称する粉状で燃料に使用されるものも製造されている。 なお、石油コークスは用途上、硫黄分・金属分などは好ましくない。そのため原料油は低硫黄分のもので、バナジウム、ニッケルなどの重金属分の少ないことが望まれる。また、高硫黄残油ではコーキングの前処理として直接水素化脱硫装置にかけられ、脱硫および脱メタルが行われることもある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コークス」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Coke (fuel) 」があります。 スポンサード リンク
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