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この項目では、高度が人に与える影響(こうどがひとにあたえるえいきょう)について述べる。 高度は人体にかなり大きな影響を与える。ヘモグロビンの酸素飽和度は、血液中の酸素の量を決定する。人体が海抜高度2,100mに達すると、酸素で飽和したヘモグロビンの割合は急落し始める。しかし、人体は短期的にも長期的にも高度に順応し、酸素の不足をある程度補償することができる。アスリートは、この順応を利用してパフォーマンスを向上させる。しかし、順応には限度があり、登山家は8,000mを超える高度を「デス・ゾーン」と呼び、ここでは人体は順応することができない。但し旅客機の機内圧力は与圧調整のため、同高度の高地よりもかなり高く保たれている。 ==高度に応じた影響== 人体は、気圧101,325Paの海面高で最も良いパフォーマンスを発揮する。海面高での酸素濃度は20.9%で、酸素分圧(pO2)は21.136kPaである。健康な人は、この分圧でヘモグロビンが飽和し、赤血球中で酸素に結合した赤い色素となる。 気圧は高度に応じて指数関数的に低下するが、酸素の割合は高度約100kmまでほぼ一定であるため、pO2も高度に応じて指数関数的に低下する。エベレストのベースキャンプがある高度約5,000mではpO2は約半分になり、エベレストの頂上がある高度8,848mではpO2はわずか3分の1になる。pO2が低下すると、人体は高地順応の反応を示す。 山岳医学では、大気中の酸素量の低下を反映して、高度を3つの領域に分類している。 *高高度(High altitude) = 1,500-3,500m *超高高度(Very high altitude) = 3,500-5,500m *極高高度(Extreme altitude) = 5,500m- これらの領域に行くことは、比較的穏やかな高山病から死に至る可能性のある高地肺水腫や高地脳浮腫まで、医学的な問題を引き起こす。高度が高くなるほど、リスクも大きくなる。また、極高高度では、永続的な脳損傷のリスクも上がることが研究で示されている〔 〕。探検隊の同行医は通常、このような症状に対処する際に用いるデキサメタゾンを常に携行している。 高度5,950mで2年間生存した記録があるが、これは定住に耐えられる極限の高度に近いと考えられている。既知の定住地の最高高度は、5,100mである。7,500mを超える極高高度では、睡眠が非常に難しくなり、食物の消化がほぼ不可能になり、高地肺水腫や高地脳浮腫のリスクが大きく高まる〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「高度が人に与える影響」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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