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宿屋の富(やどやのとみ)は古典落語の演目の一つ。上方落語では『高津の富(こうづのとみ)』と呼ぶ。 上方発祥の演目で、3代目柳家小さんが東京に持ち込んだ。 そのナンセンスさ故か演者は多く、ざっと挙げるだけでも東京の4代目柳家小さんや5代目古今亭志ん生、上方の6代目笑福亭松鶴や5代目桂文枝など堂々たる大看板が手がけている。 また松竹新喜劇でも「大当たり 高津の富くじ」として劇化された。 == あらすじ == 神田馬喰町〔現在の中央区日本橋馬喰町。〕〔上方版『高津の富』では北船場大川町〔現在の中央区北浜4丁目。〕。以下〔 〕内は『高津の富』での表現〕の、とあるはやらない宿屋にやってきた男。 入ってくるなり「千両箱の使い道に困って漬物石に使っている」などと物凄い事を物凄い勢いで吹きまくる。ここの主人も人のいいもので、男の話をすっかり信用して、宿屋の副業として取り扱っている富くじの売れ残った最後の一枚を買ってくれるよう頼み込んだ。 値は一枚一分で、二番富でも五百両。一番富なら何と千両。「金が邪魔でしょうがない」と言うのを無理に拝み倒し、何とか札を買ってもらう。 その上、『当たったら半分もらう』という約束まで取り付けてしまった。 男は一人になると、「なけなしの一分を取られた」とブツブツ。挙句に「贅沢をするだけして逃げちゃおう」と開き直る。 翌日、男は散歩〔二万両ほどの金の取引〕に出ると言って宿屋を飛び出した。 やってきたのは湯島天神〔高津神社〕。たった今、富の抽選が終わったばかりだ。 「俺の札は…【子の千三百六十五番】〔6代目松鶴は、正月にこれを演じる際、その年の干支と西暦を当り札としていた。〕か。三番富は駄目。二番は《辰の二千三百四十一番》…これも違う。一番は《子の千三百六十五》、少し…ん? 子の、三百六十五番…三百六十五…。アハー! タータッタタッタッタッ!!」 「『立った』? 座ってるじゃないか」 あまりの事態に寒気がした『似非金持ち』。そのまま宿へ帰ると、二階で蒲団をかぶって震えだす。 入れ違えに旅籠の親父がやってきて、やはり《子の千三百六十五》を見てひっくり返った。 飛ぶように家に帰ると、かみさんの襟首をつかんで「当たった! 当たった! アタッタ!!」 事情を聞いたかみさんも、びっくりして「当たったら貰える…これは…こ…コーッコッコッコッ!」と鶏みたいに騒ぎ出す。 親父、二階へすっとんで行き「当たりました!!」 「うるさい奴だなぁ、君は。千両ばかりで騒ぐな。客の座敷に、下駄のままで上がったりして。だから貧乏人は嫌いなんだ。え、宴の支度? 結構です!」 「そんなこと言わずに」 パッと蒲団をめくると、客は草履をはいたままだったりする。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「宿屋の富」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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