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この項目では知られるかぎりきわめて高い金額で売買された絵画を一覧にしている。高額な絵画の歴史は、1987年のゴッホの『ひまわり』に始まる。このときの価格はわずか2年前に打ち立てられた記録の3倍以上に及んだ。このオークションは、初めて「モダンの」絵画が最高額を記録したという点でも重要である。つまりそれ以前には最高額を更新するのは常にオールド・マスターだったのである。その後、最も高い値がつく絵画はたいていオークションを経るようになるのだが、こういった事態はそれ以前には考えられないことだった(とはいえこの一覧には、最上位の4作品をはじめ幾つかの個人販売も含まれている)。2012年の時点での最高額はセザンヌの『カード遊びをする人々』につけられた価格であり、この作品は2011年に少なくとも2億5千万ドルで取引されている〔AMA: 250 M$, a new record for a painting? 〕〔Welt-online: Teuerstes Kunstwerk aller Zeiten 〕 。 ==背景== 世界で最も有名な絵画の数々、とりわけ1800年以前のオールド・マスターの作品ともなると所有しているのはたいてい美術館で、その目的といえばパトロンに鑑賞させることである。美術館が所蔵品を売却することは希であり、その意味でこれら絵画は文字通りまさに「値段がつけられない」。ギネス世界記録でいえば、『モナ・リザ』が史上最も高額な保険がかけられた絵画作品とされている。『モナ・リザ』は数ヶ月かけてアメリカ国内各地で展示させる場合の査定が行われていて、1972年12月14日に1億ドルという評価がなされたのだが、 ルーヴル美術館は安全を期してこの額面通りの保険料の支払いを決めたのだった。インフレ率を計算すると、この金額は現代の(百万)米ドルにあたる。 1987年3月に売却されたゴッホの『ひまわり』から歴史は始まる。この作品はかつての記録(2億475万ポンド)を3倍以上も更新し、高額な美術品の取引に新たな時代を築いた。それ以前には一枚の作品につけられた「天井」となる金額は、アンドレア・マンテーニャの『東方三博士の礼拝』の810万ポンドだった。これはJ・ポール・ゲティ美術館が1985年4月18日にロンドンのクリスティーズで落札した時の価格である〔William Wilson, Getty Pays $10.5 Million For Painting , New York Times, April 19, 1985〕。インフレの影響を差し引いた場合、1987年より前についた最高額はレオナルド・ダ・ヴィンチの『ジネーヴラ・デ・ベンチの肖像』の5百万ドル前後(現在の百万ドル)である。これは1967年2月にナショナル・ギャラリーがリヒテンシュタイン家と取引したときの価格だ。そしてオールド・マスターの作品群がマーケットを支配していた時代に、初めてゴッホの『ひまわり』という「モダンな」絵画が高額売買の記録を打ち立て、いまでは上位43作品のうち1850年以前の絵画は6作品しかない。続く1990年代にはルノワールとモネを初めとした印象派が、2000年代にはピカソとクリムトなどモダンな絵画が最高額を更新していった。その後にウォーホルやデ・クーニング、さらにフランシス・ベーコンやマーク・ロスコなどの「コンテンポラリー」な作品がオークションで人気を博し、きわめて高額な絵画作品となった。 さらに絵画そのものの様式とは別に、2007年にはロシア人のロマン・アブラモヴッチがフランシス・ベーコンの『トリプティク,1976』を、カタールの王族がマーク・ロスコの『ホワイト・センター』を購入したが、これらアメリカ国外に拠点を置く人物によって絵画作品の最高額が更新されていく状況が出現した。これは、これまでのアメリカ中心ともいえたマーケットの変容を意味してもいる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「高額な絵画の一覧」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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