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『花神』(かしん) は、司馬遼太郎の長編歴史小説。日本近代兵制の創始者・大村益次郎(村田蔵六)の生涯を描く。1969年(昭和44年)10月1日から1971年(昭和46年)11月6日まで『朝日新聞』夕刊に、633回にわたって連載された。 現行版は新潮文庫全3巻(初版1976年、改版2002年)と、『司馬遼太郎全集 30・31』(文藝春秋)。なお初刊は1972年(昭和47年)に新潮社(全4巻)で出版された(1993年(平成5年)に新装改訂版(全1巻))。 司馬は本作に先行し1964年に、大村を主人公に、短編作品『鬼謀の人』(きぼうのひと)を書いている。(同作は『人斬り以蔵』、新潮文庫ほか)に収録。 == あらすじ == 周防国吉敷郡(現:山口県山口市に編入)の百姓に生まれた村田蔵六(後年大村益次郎と改名)は、郷里を発ち、大坂適塾に緒方洪庵を師として研鑽を積み、抜群の成績を上げ塾頭にもなった。医師として故郷防長に戻った蔵六だが、人と交わるのが不向きなため田舎では変人扱いされていた。 黒船来航・開国開港など時代が大きく変化し始め、諸大名が最先端の科学研究とその実用化に向け本格的に動き始め、ずば抜けて洋書を読解著述ができる蔵六は、シーボルトの弟子二宮敬作の進言で、伊予宇和島藩の軍艦建造に招かれ、それを機に洋学普及のため、江戸で私塾「鳩居堂」を開き、幕府の研究教育機関(蕃書調所、のち開成所)でも出講するようになる。 出世をしても自らを売り込むことに興味のない蔵六だが、維新倒幕へ向け藩内改革を目論む長州藩志士桂小五郎は、江戸で出会った蔵六をさまざまな経緯を経て藩士として招き、軍政改革の重要ポストに就けた。その出自に対し藩内でも差別や抵抗を受けつつ、また尊皇攘夷など狂奔な活動を起こし続ける長州藩に侮蔑の念を隠さない多くの蘭学者・洋学者(福沢諭吉)たちの白い目を承知しつつ、蔵六は時代に花を咲かせる花神(花咲か爺)としての役割を担っていく。 長州征伐において勝利を収め間もない高杉晋作の没後に、奇兵隊を倒幕に向け再編成し、大政奉還後に発足した官軍における事実上の総参謀を務め、戊辰戦争の勝利に貢献し明治維新確立の功労者となった。さらに維新政府の兵部大輔として軍制近代化の確立を進めてゆく。 一方で(本人は意に介さなかったが)、旧来の思考でしか判断のできない者(海江田信義・大楽源太郎など)からの偏見・嫉妬・批判はさらに深まり、遂に京の宿泊先で遭難した。死の床にあってもやがて来たる最後の大乱「西南戦争」を予感し、新製の大砲を用意しろという遺言を残し、最後まで技術者・実務家を通し生涯を終える。 なお冒頭で作者司馬に向け、緒方家の血を引く謹厳な老学者(緒方富雄)が、花やぐ世界を寂しく生きた男とシーボルトの娘楠本イネとの心の通いは恋だったのかという独言を引用し作品が始まっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「花神 (小説)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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