|
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ 鬼 : [おに] 【名詞】 1. ogre 2. demon 3. it (i.e. in a game of tag) ・ 車 : [くるま] 【名詞】 1. car 2. vehicle 3. wheel
鬼車(きしゃ、Kueiche)は、中国に伝わる怪鳥。 東晋の小説集『捜神記』には「羽衣女」として、以下のように記述されている。江西省のある男が、数人の女を見つけた。1人の女の脱ぎ捨てた毛の衣があったので、男がそれを隠して女たちに近寄ると、女たちは鳥となって飛び去ったが、毛衣を隠された1人だけは逃げられなかった。男は彼女を妻とし、後に子供をもうけた。後に女が隠されていた毛衣を見つけ、鳥となって飛び去り、さらに後に別の衣を持って子供たちを迎えに来て、皆で鳥となって飛び去った。西晋代の書『玄中記』によれば、この羽衣女が後に「鬼車」と呼ばれるようになったという。 『太平御覧』には、斉の国(現・山東省)に頭を9つ持つ赤い鳥がおり、カモに似て、9つの頭が皆鳴くとある。 唐代の『嶺表録異』によれば、鬼車は9つの頭を持つ鳥で、嶺外(中国南部から北ベトナム北部かけて)に多くいるもので、人家に入り込んで人間の魂を奪う。あるときに9の頭のうちの一つを犬に噛まれたため、常にその首から血を滴らせており、その血を浴びた家は不幸に苛まれるという〔。 『正字通』では「鶬虞(そうぐ)」の名で記述されている。「九頭鳥(きゅうとうちょう)」ともいい、ミミズクの一種である鵂鶹(きゅうりゅう)に似たもので、大型のものでは1丈あまり(約3メートル)の翼を持ち、昼にはものが見えないが、夜には見え、火の光を見ると目がくらんで墜落してしまうという〔。 南宋代の書『斉東野語』では、鬼車は10個の頭のうちの一つを犬に噛み切られ、人家に血を滴らせて害をなすという。そのために鬼車の鳴き声を聞いた者は、家の灯りを消し、犬をけしかけて吠えさせることで追い払ったという〔。 また、鬼車とはまったく別の伝説として、人の子供を奪って養子にするといわれる神女「女岐(じょき)」がある。『楚辞』には「女岐は夫もいないのになぜ9人もの子供がいるのか」とあり、この言い伝えが前述の『捜神記』での鬼車と子供にまつわる話と習合し、さらに「九子」が「九首」と誤って伝えられたことから、鬼車が9つの頭を持つ鳥として伝えられたものと見られている〔。 前述の『玄中記』では、これらの鬼車、羽衣女、女岐の伝承を統合した形で「姑獲鳥(こかくちょう)」という鬼神として記載されているため〔、書籍によっては鬼車が姑獲鳥の別名とされていることもある。頭の1つは犬に噛まれたのではなく、周王朝の宰相・周公旦の庭師に撃ち落されたという説もある〔。 == 脚注 == 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「鬼車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|