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呪術医(じゅじゅつい)または呪医(じゅい)とは、医療専従者のうち医療効果の根拠を超自然的なものに求めるもの、もしくは周囲の人間によって超自然的な根拠によって治療する能力があるとされるもののことである。呪術医は病名の診断にトランスや占いを行ったり、治療に際して治療儀礼を施すことがある。民俗学や文化人類学ではシャーマニズムによるシャーマンドクター(shaman doctor)やウィッチドクター(witch doctor)とも呼ばれる。必ずしも伝統的な徒弟制度や秘密結社に所属している必要はなく、つまり呪術医であることは伝統医であることは意味せず、現代社会において広く、同種業態の活動が見られる。 == 概要 == 医療は必ずしもいわゆる医学〔中国医学、イスラーム医学、インド医学、チベット医学、漢方といったものから当然生物医学まで含む。〕に基づいた制度医療の専門家の判断で行われるだけではなく、家庭内の敢行、信仰、薬局や薬売り、そして様々な伝統医療や非伝統的な医療との関係の中で多元的に行われる(医療的多元論)。社会分化や社会の複雑化によって誕生した制度医療は人類一般に有効な医療を指向し、脱宗教的な傾向を持っているが、他の医療従事者の中には、自分の医療の原理を超自然的な世界観や身体の超自然的な性質といった宗教的なものに求めるものもいる。そうしたものは診断において、トランスや託宣、占いを用い、治療において治療儀礼などを用いることがある。こうした医療従事者が呪術医と称される。しかし、呪術医の治療は必ずしも治療儀礼が行われる分けではないし、制度医療に対して必ずしも排他的なわけではなく、いわゆる呪術医が調合師していた薬や物理療法が薬理学や生理学的に効果があることも珍しくない。 また呪術医は一般に病気や怪我とされる問題の解決だけでなく、さまざまな不幸や恨み、妬みを制御、解消する役割を担うこともある。そもそもどのような状態が医者の手に委ねられるべきなのかについては社会的に決まる側面が大きく、また呪術によって恨みや妬みの解消されたことが結果的に疾病disease〔医療人類学者ヤングは人間が経験する〈病気sickness〉を、病者が経験する〈病いillness〉、生物学的実体としての〈疾病disease〉、に分類することを提唱した。 〕の解消に寄与する場合もあり〔逆の例がヴードゥー・デスと名づけられた事例で、呪術をかけられたという思いが疾病、さらには死因になることもある〕、そのような社会的な役割も広い意味で呪術医の仕事として扱われることがある。 また、治療者が薬草や身体についての民族科学(民族植物学や民族薬理学など)に基づいた治療を行っているだけにもかかわらず、他の文化圏の人間からすると呪術的な医療と見なされることがある(ヨーロッパの魔女裁判における産婆など)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「呪術医」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Witch doctor 」があります。 スポンサード リンク
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