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鯉こく(鯉濃、こいこく)とは、輪切りにした鯉を、味噌汁で煮た味噌煮込み料理。鯉こくのこくとは、濃漿(こくしょう)という味噌を用いた汁物のことであり、鯉こくはこの濃漿の一種。江戸時代には、「鯉汁」、「胃入り汁」、「わた煎鯉」〔とも呼ばれていた。 == 解説 == 濃漿は江戸時代までは盛んに作られており、鯉ばかりでなくウナギ、フナ、スッポン、サンショウウオ、各種野鳥などでも作られていたとされ、臭みの強い魚肉類を濃く仕立てた薄味噌で煮込んだ料理だった。江戸時代以降は濃漿はほぼ廃れてしまい、鯉を材料とした鯉こくのみが生き永らえて現在に至っている。 庶民の肉食習慣が一般化する以前の重要なタンパク質、栄養元として利用され、海産魚類の入手が困難であった地域に多く存在し、2000年代以降も日本の各地に食習慣として伝承している〔片桐学、信州の食文化(2) 信州短期大学紀要 = Bulletin of Shinshu Junior College 21, 40-46, 2009, 〕〔三井早苗、榮養の多い臓物料理 家事と衛生 Vol.10 (1934) No.3 P31-37〕。鯉こくは、出産後の母乳の出を良くすると言われている。 例えば広島県(尾三地区)では、鯉こくは好意を持っている相手に対して鯉の手料理を作って、好きな気持ちを伝えるという儀式があり、現在でも伝承されている。 延享3年(1746年)1月6日に伊勢神宮の福島神官に対し、信州佐久岩村田の佐久鯉を使用した鯉こくが献上され、その記録が現存している〔『伊勢神宮広報誌瑞垣第1807号』神宮司庁発行75頁 78頁 平成10年5月15日号〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「鯉こく」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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