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鳥売(とりうり)は、中世(12世紀 - 16世紀)期にかつて存在した鳥類等を行商する者であり、かつて京都に存在した「鳥三座」の商業者である〔''鳥売''、世界大百科事典 第2版、コトバンク、2012年8月31日閲覧。〕。 == 略歴・概要 == 鎌倉中期(13世紀)に内膳司御厨子所が、平安京の三条大路(現在の三条通)よりも南の地区において、「魚鳥精進菓子交易の輩」(「魚・鳥・野菜・菓子を販売する商業者」の意)を「御厨子所供御人」として抱える代わりに、課税した〔。この「御厨子所供御人」が、のちの「鳥三座」のうちの「三条座」の前身にあたる〔。 室町時代、15世紀末の1494年(明応3年)に編纂された『三十二番職人歌合』の冒頭には、「いやしき身なる者」として、「菜うり」(菜売)とともに「鳥売」として紹介され、描かれている〔小山田ほか、p.142.〕。 戦国時代、天文年間(1532年 - 1555年)の京都には、鳥を商う「鳥三座」が存在した〔。 * 三条座(さんじょうざ) - 本所 : 内蔵寮 * 五条座(ごじょうざ) - 本所 : 長橋局 * 七条座(しちじょうざ) - 本所 : 駕輿丁座 「鳥三座」が対象とした商品は、 * 鳥 - 雁(マガン、カリガネ)、雉(キジ)、鶴(マナヅル) * 狼(ニホンオオカミ) * 猿(ニホンザル) * 兎(ニホンノウサギ) * 狐(ホンドギツネ) * 狸(ホンドタヌキ、あるいはニホンアナグマ) * 獺(ニホンカワウソ) * 黐(トリモチ) - 鳥餅座 等であった〔〔奥野、p.154.〕。狩猟に使用する「トリモチ」を除きいずれも食用である〔。いずれも狩猟により収獲したものであって家畜ではなく、牛・馬あるいは豚等は扱われていない〔。1544年(天文13年)、祇園社(現在の八坂神社)に所属する「犀鉾神人」(さいのほこじにん)を名乗る神人が鳥の販売を行い、独占権をもつ鳥三座が当時の御厨子所別当・山科言継に対して抗議した記録がある。 1768年(明和5年11月)に初演された、長唄『吉原雀』で知られる顔見世狂言『男山弓勢競』に「男鳥売、実は八幡太郎義家」、「女鳥売、実は鷹の精」という役が登場する〔、2012年8月31日閲覧。〕。「八幡太郎義家」とは源義家(1039年 - 1106年)であり、11世紀を舞台にしていることになる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「鳥売」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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