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鳴門の根上りマツ : ミニ英和和英辞書
鳴門の根上りマツ[なるとのねあがりまつ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

鳴門 : [なると]
 【名詞】 1. steamed fish-paste cake, sliced to decorate soup (type of kamaboko) 
: [もん]
  1. (n,n-suf) (1) gate 2. (2) counter for cannons 
: [こん, ね]
 【名詞】 1. root 
: [じょう]
 (n,pref,suf) 1. first volume 2. superior quality 3. governmental 4. imperial 5. top 6. best 7. high class 8. going up 9. presenting 10. showing 1 1. aboard a ship or vehicle 12. from the standpoint of 13. as a matter of (fact) 13. superior
上り : [のぼり]
 【名詞】 1. (1) ascent 2. climbing 3. (2) up-train (e.g., going to Tokyo) 

鳴門の根上りマツ : ウィキペディア日本語版
鳴門の根上りマツ[なるとのねあがりまつ]

鳴門の根上りマツ(なるとのねあがりマツ)は、徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦に生育していたクロマツ巨木である〔『天然記念物事典』、104-105頁。〕〔『日本の天然記念物5』、124-126頁。〕〔『新日本名木100選』、164-165頁。〕。砂丘上に生えたマツの根元の土砂が長年の風雨によって洗い流されて根が地上に露出したもので、推定の樹齢は200年から300年とされていた〔〔渡辺、350頁。〕。1924年(大正13年)には国の天然記念物に指定され、1990年(平成2年)には「新日本名木100選」に選定されるなど代表的なマツの名木として知られていたが、1999年(平成11年)に枯死している〔国の天然記念物では、鳥取県東伯郡湯梨浜町の「宇谷の連理根上りマツおよび根上りマツ」(連理根上りマツ1本、根上りマツ4本)が根上りマツの名木として知られていたが、5本とも枯死した。他の国の天然記念物のマツでは、「佐賀の夫婦マツ」(山口県熊毛郡平生町)、「高津連理のマツ」(島根県益田市)、「万休院の舞鶴マツ」(山梨県北杜市)、「淡路国道マツ並木」(兵庫県南あわじ市)などが枯死や滅失によって天然記念物の指定を解除されている(佐賀の夫婦マツは、残った株が平生町の有形民俗文化財に指定)。〕〔〔史跡・名勝・天然記念物 <平成12年5月> 文化庁ウェブサイト、2014年4月26日閲覧。〕。
== 由来 ==
大毛島は鳴門市の北東部に位置する島で、神戸淡路鳴門自動車道が通り、大鳴門橋淡路島との間に架かっている〔〔。神戸淡路鳴門自動車道の四国側最後の出口となる鳴門北インターチェンジの近くに、標高約60メートルほどの砂丘がある〔。砂丘の頂上まで登ると、20本余りの根を地上に露出させた1本のクロマツがそびえ立っていた〔。
この木が鳴門の根上りマツで、1999年(平成11年)発行の『巨樹・巨木 日本全国674本』では「まるでタコがつま先立ちして歩いているようなユニークな姿」と形容していた〔。根が地上に露出した部分は西側の垂直部分で約3メートル、東側の傘状に広がった部分が約5メートルあり、露出部の占有面積はおよそ30平方メートルに及んでいた〔。その名の由来となった「根上り現象」は、根元の土砂が長年の風雨によって洗い流された結果のものとされ、とりわけ海岸に近い砂地に生えたマツにしばしば発生することで知られる〔「宇谷の連理根上りマツおよび根上りマツ」も、海岸近くに生育して根上り状態となったものであった。〕〔〔。1990年(平成2年)発行の『新 日本名木100選』によれば、推定の樹齢は200年から300年とされ、幹回りは2.5メートル、樹高は20メートルとされていた〔。
かつてこの木の周囲には、他にも根上り現象を呈するマツが生育していた〔〔〔。古くは砂丘上のクロマツ林の中に幹の太いものが8本、細いものが10本根上り状態となっていたという〔。1924年(大正13年)12月9日に史蹟名勝天然紀念物保存法(当時)に基づいて国の天然記念物に指定されたときには、3メートルもの根上り状態を呈するクロマツが8本近接していた〔〔〔〔天下の絶景鳴門大毛山に林立せる天然記念物に指定せられたる根上りの巨松 東北芸術工科大学東北文化研究センター アーカイブス 東北芸術工科大学ウェブサイト、2014年4月26日閲覧。〕。
天然記念物指定後の1934年(昭和9年)9月と1965年(昭和40年)の台風による水害によって、8本のうち6本が折損などで姿を消した〔〔〔。残った2本は根を交差させて寄り添うように生育していたが、そのうち1本は松くい虫の被害に遭って1980年(昭和55年)に枯死し、1本が残るだけとなった〔『新 日本名木100選』は、もう1本の枯死時期について「1981年(昭和56年)」と記述している。〕〔〔。
鳴門市教育委員会を始め地元の人々は、最後の1本を後世まで残そうと保護に手を尽くしていた〔。木の周囲には柵が設置され、松くい虫防除を目的とした消毒も定期的に行われた〔。1983年(昭和58年)には「日本の名松100選」に選定され、1990年(平成2年)に開催された「国際花と緑の博覧会」に合わせて企画された「新日本名木100選」では、徳島県から「由岐のヤマモモ」(海部郡美波町、徳島県指定天然記念物)、「加茂の大クス」(三好郡東みよし町、国の特別天然記念物)とともに選定され、この時点では樹勢も盛んであった〔〔『新日本名木100選』、8頁。〕〔新日本名木100選 巨樹と花のページ、2014年4月26日閲覧。〕〔日本の名松100選 旅案内 たびあん 2014年4月26日閲覧。〕。
しかし、度重なる台風被害や松くい虫の害によって樹勢は衰退し、1999年(平成11年)に枯死した〔〔。このため、2000年(平成12年)、文化財保護審議会は天然記念物の指定解除を答申し〔この文化財保護審議会では、同じく国の天然記念物であった「手野のスギ」(熊本県阿蘇市)の指定解除についても答申され、同じく2000年9月6日付けで指定解除された。〕〔、同年9月6日付けで指定解除された〔平成12年文部省告示第150号〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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