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『黄金の鳥』(おうごんのとり、独:Der goldene Vogel) は、グリム兄弟によるグリム童話のひとつ(KHM 57)で、3人の王子が黄金の鳥を探し求める話である〔Jacob and Wilheim Grimm, ''Household Tales'', "The Golden Bird" 〕。 パウル・セビオが収集したフランス民話では、『金色のクロウタドリ』となっている。 アンドリュー・ラングはこのバージョンを『みどりいろの童話集』に収めている。〔Andrew Lang, ''The Green Fairy Book'', "The Golden Blackbird" 〕。 アールネ・トンプソンのタイプ・インデックスではAT番号550、金色の鳥に分類される。 このタイプの民話には、他に『The Bird 'Grip'』『The Greek Princess and the Young Gardener』『イワン王子と火の鳥と灰色狼』『How Ian Direach got the Blue Falcon』『The Nunda , Eater of People』などがある〔Heidi Anne Heiner,"Tales Similar to the Firebird "〕。 ==あらすじ== 王様の持っているリンゴの木は、毎年、黄金のリンゴを実らせる。しかし毎年、夜の間に黄金のリンゴが1個、盗まれていた。 王様は三人の王子を見張りに立たせた。第一と第二の王子は寝入ってしまったが、最も若い第三の王子は寝ずの番を続け、リンゴ泥棒が黄金の鳥であることを知る。彼は黄金の鳥を射落とそうとするが、羽が落ちただけであった。 だがその黄金の羽はあまりにすばらしく、王様は黄金の鳥が欲しくてたまらなくなった。王様は黄金の鳥を捕らえるために三人の王子を次々に旅立たせた。 三人の王子たちは、人語を話すキツネに出会う。キツネは彼らに「灯火が明るい楽しげな宿でなく、悪い宿を選ぶこと」という助言を与える。 第一と第二の王子は、キツネの助言を無視して心地良さそうな宿に泊まってしまい、居心地の良さにおぼれて探索を断念する。 第三の王子はキツネの助言に従う。しかし、「黄金の鳥は金のカゴではなく木のカゴに入れなければいけない」というキツネの助言に背いてしまう。その結果、黄金の鳥は黄金の城を目ざめさせ、王子は逆に捕えられてしまう。 第三の王子は、生命を助けて欲しければ黄金の馬を連れて来いと命ぜられる。 キツネは第三の王子に「黄金の馬には黄金の鞍ではなく木の鞍を置くように」と助言する。しかし、王子は同じ失敗を繰り返す。 第三の王子は、黄金の城で姫と出会う。 キツネは第三の王子に「姫には両親への別れの挨拶をさせないように」と助言する。しかし、王子は同じ失敗を繰り返す。 姫の父は第三の王子に、生命を助けて欲しければ丘を除去するようにと命令する。 キツネが丘を取り除き、さらにキツネは第三の王子に全てのもの(黄金の鳥、黄金の馬、姫)を得る方法を助言する。そしてさらにキツネは第三の王子に「自分の首を切り落としてくれ」と頼んだ。 王子がそれを拒絶すると、キツネは「吊るし肉(gallowsflesh)を買って、井戸の端に座ること」についての警告をする。 第三の王子は、彼の兄たちが絞首台に掛けられることになっていることを知り、彼らの自由を買いとる。助けられた二人の兄王子は、第三の王子が得たものを発見する。そして第三の王子が井戸の端に座ったとき、兄たちは彼を井戸に突き落とした。二人の兄王子は黄金の鳥と馬、姫を連れ帰り、父王に成功を報告する。しかし、黄金の鳥と馬、姫は第三の王子の死に深く悲しみ、生気を失う。 だが第三の王子はキツネの手で救われていた。 第三の王子は乞食の姿に身をやつして父王の城に戻り、黄金の鳥と馬、姫は第三の王子に気付いて生気を取り戻す。 二人の兄王子は死刑になり、第三の王子は姫と結婚する。 最後に、第三の王子はキツネの望み通り、彼の首をはねる。するとキツネにかかっていた魔法が解け、キツネは姫の兄であったことが明らかにされる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「黄金の鳥」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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