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コショウ(胡椒、学名:''Piper nigrum'')は、コショウ科コショウ属のつる性植物、または、その果実を原料とする香辛料のこと。インド原産。味は辛い〔P.122。塩辛さとは違う辛さ。 〕 。 ==種類== 収穫のタイミングや製法の違いにより以下の4種類が存在する。 ピペリン (piperine) という化学物質が胡椒に独特の風味を与える。 ;黒胡椒 :別名『ブラックペッパー』とも呼ばれ、胡椒の木から取れた完全に熟す前の実を長時間かけて乾燥させたものである。世界中のどんな地域を旅しても、塩の隣にブラックペッパーの小瓶が並んでいると言われている。強い独特の風味があり、特に牛肉との相性が良い。 ;白胡椒 :別名『ホワイトペッパー』とも呼ばれ赤色に完熟してから収穫した後、乾燥させた後に水に漬けて外皮を柔らかくして剥いたものである。ブラックペッパーより風味が弱く魚料理と相性が良い。薬用には一般的にこれが使われる(後述『薬用』節を参照)〔。 ;青胡椒 :完全に熟す前の実で収穫するが、ブラックペッパーと異なり塩漬けまたは短期間で乾燥したもの。「爽やかな特徴のある辛み」があり、肉料理や魚料理との相性が良いとされる。タイ料理やカンボジア料理では、香辛料としてではなく、実を炒め物の「食材」として利用する。なお、別名として『グリーンペッパー』とも呼ばれるが、これはピーマンを指す場合もあるので注意が必要である。 ;赤胡椒 :赤色に完熟してから収穫するが、ホワイトペッパーと異なり外皮をはがさずにそのまま使用する。ペルーなど南アメリカの料理で使用されることが多く、マイルドな風味であり、また色合いもよい。別名は『ピンクペッパー』と呼ばれる。なお、代用品として南アメリカ原産のウルシ科の植物「コショウボク」の実が『ピンクペッパー』の名前でインドやカンボジアなどで使用されることがあるが、別名「ポブレ・ロゼ」とよばれるこの実は正確にはコショウではない〔中公新書「香辛料の民俗学」P115。〕。また、セイヨウナナカマドやサンショウモドキの実とも酷似している。赤胡椒を直訳すると『レッドペッパー』であるが、これは唐辛子のことをさす。 胡椒は、粉に挽いたものや、さらに塩と混ぜた「塩コショウ」として売られているものが多いが、本来の風味を愉しむなら、ペパー・ミルで、使うたびに挽くのが理想的である。ペパー・ミルは、使い捨ての「ミル付きコショウ」から、円筒形のボディに擬宝珠のようなハンドルの付いた、木製のデザインに優れた芸術品まで、いろいろな種類がある。 コショウの消費期限は製造方法や保管状況にもよるがおおよそ2〜3年である。挽いた後のものは挽く前より香味が飛びやすくなるので短くなる。また「白胡椒」「黒胡椒」の乾燥させたものは「青胡椒」「赤胡椒」といった乾燥させる前のものより長持ちしやすくなる。大航海時代など物流が発達する前は「青胡椒」「赤胡椒」は原産地での香辛料や食材として使用されていたのに対し、原産地から離れていたヨーロッパでは「白胡椒」「黒胡椒」を使用した料理が多かった。現在は物流が発達したことや世界各地で胡椒の生産が行なえるようになったこと、さらに各国の料理が世界中に広まっていることからこの区別はなくなっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コショウ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Black pepper 」があります。 スポンサード リンク
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