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黒質(こくしつ substantia nigra = ラテン語で「黒い物質」の意)は中脳の一部を占める神経核である。黒質は、緻密部と、網様部(および外側部)とによって、大きく二群に大別されるが、いずれも大脳基底核を構成する中心的な要素である。 == 黒質緻密部== ===解剖学 === 黒質緻密部 (こくしつちみつぶ substantia nigra pars compacta)は、ヒトにおいて、ニューロメラニン色素を含有するニューロンが多く存在しているため黒色を帯びているが、加齢と共にニューロメラニンの量が減少する。ニューロメラニンはドーパ(ヒドロキシフェニルアラニン)が重合したもので、ニューロメラニンの色素沈着は、明瞭な黒い斑として脳切片上で認めることができ、黒質という名前の起源となっている。多くのニューロンはドーパミン作動性であり(A9細胞集団〔 〕)、とりわけ太く長い樹状突起をもち、腹側方向へ延びる樹状突起は境界を越えて網様部の中へ深く侵入している。 類似したドーパミン作動性ニューロンが、数はより少ないが、中脳の中を黒質からより内側および後方へ連続的に分布しており、これらの領域は腹側被蓋野(ventral tegmetal area, VTA;A10細胞集団〔)および赤核後部(retrorubral fielad, RRF;A8細胞集団〔)と名付けられている。 黒質緻密部自体も、Ventral Tier(A9v)と、カルビンディン(calbindin)陽性のDorsal Tier(A9d)とに区別される。背側部A9dは、A8やA10と互いに関連が深い。緻密部ドーパミン作動性ニューロンの長い樹状突起はGABA作動性の線条体入力を受ける。緻密部のニューロンはまた網様部のGABA作動性ニューロンの軸索側枝からの抑制性入力を受けている。これらのニューロンは軸索を黒質線条体路に沿って線条体に投射し、神経伝達物質のドーパミンを分泌する。ドーパミン作動性軸索はまたその他の大脳基底核を構成する神経核にも投射しており、それらには淡蒼球、黒質網様部、視床下核などが含まれる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「黒質」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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